卸売・小売業・食品卸売 データ提示型 No.100

交渉品目の絞り込みで人手不足下でも効率的に粗利率改善

A社(食品卸売業)

この事例のポイント

コスト上昇要因

原材料費

交渉手法

データ提示型

活用ツール・支援機関

福島県よろず支援拠点

定量的な成果

粗利率前年比3%改善

品目絞り込み/パレート法則/粗利率改善/効率化

出典より

福島県 価格転嫁の成功事例 ↗

※ 本事例は出典をもとに編集・再構成しています。社名はイニシャル表記にしています。

当時の課題

  • 地区大手の食品卸売業だが収益確保に苦慮。
  • 人手不足により行動計画の全項目に対応できない。

取組概要

  • よろず支援拠点と共に事業計画・行動計画を作成。
  • 「価格引き上げによる粗利率改善」を最優先事項に設定。
  • 取引先別・品目別の売上と粗利の管理表を分析し、売上の80%を占める上位20%の品目に絞り込んで価格交渉を効率的に実施。

成果概要

  • 粗利率が前年比3%改善。

副次効果

重点品目の特定と効率的な交渉体制の確立

森岡誠

森岡誠の解説

価格転嫁・価格交渉の専門家・経営アドバイザー

食品卸売業で、人手不足という制約の中で全取引先・全品目への対応ができず、どこから着手すべきか迷っている経営者に読んでほしい事例です。「売上の80%を占める上位20%の品目に絞り込む」という「80/20の法則」の応用が、効率的な粗利率改善を実現しました。

人手不足という制約は、多くの中小企業の現実です。やりたいことが全てできない状況で重要なのは「何に集中するか」の選択です。この事業者は「価格引き上げによる粗利率改善」を最優先事項に定め、さらに交渉対象品目を売上寄与度の高い20%に絞り込みました。選択と集中のシンプルな実践が、人手不足下での成果を生みました。

取引先別・品目別の売上と粗利の管理表を作成・分析したことが、この判断を可能にしています。「どの品目が、どの取引先への売上にどれだけ貢献しているか」を数字で把握していなければ、「上位20%の品目」を特定することはできません。分析ツールとしての管理表の整備が、戦略的な判断の前提です。

粗利率の前年比3%改善という成果は、価格交渉の効果が明確に数字として現れた好例です。「価格を上げても顧客が離れるかもしれない」という不安を持つ経営者に対して、この3%改善という具体的な成果は、「やってみれば改善できる」という実証になります。

※ このコメントは森岡誠による独自の解釈・分析です。 著者について →

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