サービス業・飲食業 データ提示型 付加価値型 No.76

メニュー価格を改定し、経営状況を改善

非公開(うどん専門店(設立1996年))

この事例のポイント

コスト上昇要因

原材料費・エネルギー・光熱費

交渉手法

データ提示型・付加価値型

活用ツール・支援機関

埼玉県伴走型支援・価格交渉支援ツール

定量的な成果

メニュー6〜8%値上げ、小麦粉25.8%UP対応

支援ツール活用/飲食業/シミュレーター/差別化

出典より

埼玉県価格転嫁成功事例集 ↗

※ 本事例は出典をもとに編集・再構成しています。社名はイニシャル表記にしています。

当時の課題

  • コロナ禍を経て仕入価格・光熱費が高騰。
  • 一度値上げしたが仕入は更に高騰し続け、再度の価格改定が必要に。

取組概要

  • 埼玉県の「価格交渉支援ツール」と「収支計画シミュレーター」を活用。
  • 1%の価格上昇でも十分な経営改善効果があることを把握し、ABC分析等も踏まえてメニュー価格を設定。
  • 差別化のアドバイスも受ける。

成果概要

  • メニュー価格改定により経営状況を改善。
  • 1%UPでも利益改善を実感。

副次効果

チェーン店との差別化意識の醸成・数字で経営を見る習慣

森岡誠

森岡誠の解説

価格転嫁・価格交渉の専門家・経営アドバイザー

飲食業で、一度値上げを実施したにもかかわらずその後も仕入価格が上昇し続け、再度の価格改定が必要な状況に直面している経営者に読んでほしい事例です。「1%の価格上昇でも十分な経営改善効果がある」という発見が、このケースの重要な示唆です。

「小さな値上げでも効果がある」という感覚は、多くの経営者が持っていません。「1%の値上げでは焼け石に水」と考えてしまいがちですが、収支計画シミュレーターを使って実際に計算すると、1%の価格上昇が利益に与える影響は売上規模によっては相当の額になります。この「計算による確認」が、踏み出せない経営者の背中を押します。

ABC分析等を踏まえてメニュー価格を設定したという点も参考になります。全メニューを一律に値上げするのではなく、注文頻度・利益貢献度・顧客への心理的影響度を分析した上で、メニューごとに値上げ幅を変えることで、顧客の違和感を最小化しながら必要な収益改善を実現できます。

飲食業での二度の価格改定という経験は、「価格改定は一度やれば終わり」ではないという現実を示しています。原材料費が変動し続ける環境では、価格もそれに合わせて継続的に調整する必要があります。定期的な原価確認と価格見直しを「業務の一部」として組み込む体制を整えることが、長期的な収益安定につながります。

※ このコメントは森岡誠による独自の解釈・分析です。 著者について →

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